検索対象:     
報告書番号:
※ 半角英数字
 年 ~ 
 年
検索結果: 100 件中 1件目~20件目を表示

発表形式

Initialising ...

選択項目を絞り込む

掲載資料名

Initialising ...

発表会議名

Initialising ...

筆頭著者名

Initialising ...

キーワード

Initialising ...

使用言語

Initialising ...

発行年

Initialising ...

開催年

Initialising ...

選択した検索結果をダウンロード

論文

Viscosity measurements of molten metal using an improved oscillating crucible method

佐藤 理花*; 西 剛史*; 太田 弘道*; 山野 秀将

International Journal of Thermophysics, 43(6), p.85_1 - 85_15, 2022/06

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Thermodynamics)

本研究では、振動の周期と対数減衰から最小二乗法を基にした簡易な粘度測定法を開発した。提案手法の再現性を確認するため、溶融ニッケルの粘度を測定した結果、文献で報告されたものと良い一致が見られた。測定誤差は$$pm$$3%であり、実験データは良い再現性を示した。提案した測定手法は高い精度を持つことが示された。

論文

Viscosities of molten B$$_{4}$$C-stainless steel alloys

西 剛史*; 佐藤 理花*; 太田 弘道*; 小久保 宏紀*; 山野 秀将

Journal of Nuclear Materials, 552, p.153002_1 - 153002_7, 2021/08

 被引用回数:3 パーセンタイル:31.78(Materials Science, Multidisciplinary)

炭化ホウ素とステンレス鋼の溶融合金(B$$_{4}$$C-SS)の高精度の物性測定はナトリウム冷却高速炉の炉心損傷事故解析や福島第一原子力発電所で見られたように沸騰軽水炉(BWR)のシビアアクシデント解析に必須である。しかしながら、実験的に困難であるが故、B$$_{4}$$C-SS溶融合金の高精度な粘度データはない。本研究では、溶融ステンレス鋼(SUS316L), 2.5mass%B$$_{4}$$C-SS, 5.0mass%B$$_{4}$$C-SS, 7.0mass%B$$_{4}$$C-SSの粘度をそれぞれ1693-1793K, 1613-1793K, 1613-1793K、及び1713-1793Kの温度範囲で回転るつぼ振動法により計測した。この粘度はB$$_{4}$$C濃度が0から7%までに上昇するにつれて増加した。1713-1793Kの温度範囲で2.5mass%B$$_{4}$$C-SS, 5.0mass%B$$_{4}$$C-SS, 7.0mass%B$$_{4}$$C-SSの実験データを用いて、B$$_{4}$$C-SSの粘度評価式を求めた。また、B$$_{4}$$C-SSの粘度の計測誤差は8%以下だった。

論文

Two-step model for reduction reaction of ultrathin nickel oxide by hydrogen

小川 修一*; 多賀 稜*; 吉越 章隆; 高桑 雄二*

Journal of Vacuum Science and Technology A, 39(4), p.043207_1 - 043207_9, 2021/07

 被引用回数:1 パーセンタイル:7.86(Materials Science, Coatings & Films)

ニッケル(Ni)は、一酸化窒素分解やアンモニア生成の触媒として使用されているが、酸化されやすく、失活しやすいという特徴がある。酸化したNiの還元過程を明らかにすることは、Ni触媒のより効率的な利用を促進するために不可欠である。本研究では、その場で時間分解光電子分光法を用いて還元過程を調べた。我々は、2段階の還元反応モデルを提案する。第1段階の律速過程は酸素原子の表面析出であり、第2段階の律速過程はH$$_{2}$$分子の解離である。

論文

Surface segregation effect for prevention of oxidation in Ni-X (X=Sn, Sb) alloy by in situ photoelectron spectroscopy

土井 教史*; 吉越 章隆

Surface and Interface Analysis, 52(12), p.1117 - 1121, 2020/12

 被引用回数:1 パーセンタイル:2.52(Chemistry, Physical)

高強度で耐酸化性に優れたNi基合金は、化学プラントに広く使用されている。特に、Niベース合金にSnとSbを添加すると、耐メタルダスティング性が向上する。メタルダスティング環境下では、SnとSbが合金表面に偏析していることが指摘されているが、その詳細は明らかにされていない。高温酸化環境下におけるNi-Sn合金およびNi-Sb合金の挙動を、X線光電子分光法を用いてその場で調べた。その結果、低酸素ポテンシャル環境下での酸化により、SnとSbが合金表面に偏析していることが確認された。これらの結果は、SnとSbの偏析が耐メタルダスティング性を向上させることを示唆している。

論文

Structural significance of nickel sites in aluminosilicate glasses

門 力也*; 岸 哲生*; Lelong, G.*; Galoisy, L.*; 松村 大樹; Calas, G.*; 矢野 哲司*

Journal of Non-Crystalline Solids, 539, p.120070_1 - 120070_8, 2020/07

 被引用回数:5 パーセンタイル:28.65(Materials Science, Ceramics)

We use Ni ions as a structural probe to investigate the influence of modifier cations on the structure of aluminosilicate glasses. The color of these glasses varies with the nature of the cations present in glass. Structural origin of this change is investigated by optical absorption and X-ray absorption spectroscopies. Our results reveal pronounced changes in Ni coordination. Tetrahedra Ni$$^{2+}$$ ins present in all these glasses and Ni$$^{2+}$$ in 5-fold coordination site also appears. There is a weak contribution from octahedral Ni$$^{2+}$$. The concentration of tetrahedral Ni$$^{2+}$$ deduced from the optical absorption spectroscopy increases with decreasing cation field strength, explaining the variation of color from yellow and brown to purple. This is in line with X-ray absorption spectroscopy data. Cation-oxygen distances and site symmetry indicate a similar structural behavior of Mg$$^{2+}$$ and Ni$$^{2+}$$, being a good structural probe to Mg.

論文

Investigation of strengthening mechanism in Ni-38Cr-3.8Al alloy with fine lamellar structure by in situ neutron diffraction analysis

小柳 禎彦*; 植田 茂紀*; 川崎 卓郎; Harjo, S.; Cho, K.*; 安田 弘行*

Materials Science & Engineering A, 773, p.138822_1 - 138822_11, 2020/01

 被引用回数:3 パーセンタイル:19.16(Nanoscience & Nanotechnology)

The strengthening mechanism of Ni-38Cr-3.8Al (mass%) alloy with fine lamellar structure composed of the $$gamma/gamma'$$ and $$alpha$$-Cr layers, which is formed by discontinuous precipitation, was examined by in situ neutron diffraction analysis. The contribution of each constituent phase on the deformation behavior could be separated by the in situ analysis. The plastic deformation occurred preferentially in the $$gamma$$ and $$gamma'$$ phases, while the $$alpha$$-Cr phase deformed more elastically even beyond the yield point of the $$gamma$$ and $$gamma'$$ phases, which is similar to the cementite in pearlite of a steel. Fine nano-lamellar structure formed by the discontinuous precipitation is found to be mainly responsible for high strength of the alloys, while the influence of the $$gamma'$$ precipitates on strength is likely to be small.

論文

Study on eutectic melting behavior of control rod materials in core disruptive accidents of sodium-cooled fast reactors, 4; Effect of B$$_{4}$$C addition on viscosity of austenitic stainless steel in liquid state

太田 弘道*; 小久保 宏紀*; 西 剛史*; 山野 秀将

Proceedings of International Nuclear Fuel Cycle Conference / Light Water Reactor Fuel Performance Conference (Global/Top Fuel 2019) (USB Flash Drive), p.858 - 860, 2019/09

粘度計測装置を開発した。ステンレス鋼(SS)合金等の低粘度金属の取扱は難しいことから、高温溶融合金の粘度測定は難しいことが知られている。本研究では最初の段階として、溶融ニッケル(Ni)とステンレス鋼の粘度を、高温溶融合金の計測に適したるつぼ回転振動法により計測し、粘度計測装置の性能を確認している。溶融金属を入れたつるぼを吊るし、電磁的回転振動を与えたが、溶融金属の摩擦により、振動は弱まった。粘度は振動時間と対数減少から判断される。るつぼは、ミラーブロック,アルミ製の慣性ディスクに接続されており、全体は白金-ロジウム合金製のワイヤで吊られている。レーザー光線をミラーに照射し、その反射光を光センサで検知し、その後、溶融金属の対数減少を決定した。溶融Niと溶融SSの粘度は1823Kであった。この結果における溶融Ni及びSSの粘度数値は、溶融Ni及びSSの文献値に近く、この計測装置を使って溶融合金の粘度を計測する。溶融SS合金の粘度の濃度依存性は今後明らかにされる。

論文

ステンレス鋼-B$$_{4}$$C溶融混合物の系統的な粘度測定を目指したニッケルおよびステンレス鋼の粘度測定

小久保 宏紀*; 西 剛史*; 太田 弘道*; 山野 秀将

日本金属学会誌, 82(10), p.400 - 402, 2018/09

 被引用回数:7 パーセンタイル:36.72(Metallurgy & Metallurgical Engineering)

ナトリウム冷却高速炉のシビアアクシデント評価手法の改良のため、ステンレス鋼と炭化ホウ素(SUS316L+B$$_{4}$$C合金)で構成される溶融混合物の粘度を取得することは重要である。本研究では、最初の段階として粘度計測装置の性能確認のため、溶融ニッケル(Ni)とステンレス鋼(SUS316L)の粘度を、るつぼ回転振動法により計測することにした。溶融NiとSUS316Lの粘度は1823Kまでを測定した。測定値のバラつきから、溶融NiとSUS316Lの測定誤差はそれぞれ$$pm$$4%と$$pm$$3%であった。また、溶融NiとSUS316Lの測定値は同様の組成をもつ文献値に近いことが分かった。さらに、SUS316L-B$$_{4}$$C合金の粘度も暫定的に計測できた。本研究によりNiとSUS316Lの粘度のフィッテイング式を得た。

論文

In situ SR-XPS observation of Ni-assisted low-temperature formation of epitaxial graphene on 3C-SiC/Si

長谷川 美佳*; 菅原 健太*; 須藤 亮太*; 三本菅 正太*; 寺岡 有殿; 吉越 章隆; Filimonov, S.*; 吹留 博一*; 末光 眞希*

Nanoscale Research Letters, 10, p.421_1 - 421_6, 2015/10

 被引用回数:14 パーセンタイル:52.35(Nanoscience & Nanotechnology)

グラフェンは、電子および光デバイスの有望な材料として注目されている。しかしながら、Si上のグラフェン(GOS)の形成には1473K以上の温度が必要となるため、Siテクノロジーとの相性は良いとは言えない。ここでは、Ni援用GOSのグラフェン形成に関して報告する。グラフェン形成温度が200K以上低下することを示し、加熱、アニール、冷却プロセス中の固相反応を放射光XPSで詳細に調べた。Ni/SiC反応の役割、Niシリサイド形成ばかりでなく炭化Ni形成がグラフェン形成に重要なプロセスであることを明にした。

論文

Nickel oxide powder synthesis from aqueous solution of nickel nitrate hexahydrate by a microwave denitration method

瀬川 智臣; 川口 浩一; 石井 克典; 鈴木 政浩; 有満 直樹*; 吉田 英人*; 福井 国博*

Advanced Powder Technology, 26(3), p.983 - 990, 2015/05

 被引用回数:8 パーセンタイル:27.86(Engineering, Chemical)

使用済み燃料の再処理工程において、マイクロ波加熱直接脱硝法による硝酸ウラニル・硝酸プルトニウム混合溶液から混合酸化物粉末(MOX原料粉末)への転換が行われている。マイクロ波加熱法に対する酸化物添加法と断熱材の効果を明らかにするため、マイクロ波加熱法による硝酸ニッケル六水和物(Ni(NO$$_{2}$$)$$_{2}$$・6H$$_{2}$$O)の水溶液の脱硝について研究を行った。Ni(NO$$_{2}$$)$$_{2}$$・6H$$_{2}$$O水溶液はマイクロ波吸収性が低く、マイクロ波照射により300$$^{circ}$$C以上に昇温することができず、脱硝生成物(NiO)の最終生成物をこれまで得ることができなかった。そのため、コンタミネーションを伴わない新たなNiOの合成法として、マイクロ波アクセプターとしてNiO粉末を添加する手法を開発した。さらに、反応容器周辺に断熱材を設置することにより試料温度の均一性が向上し、NiOへの脱硝率を大幅に改善することができた。数値シミュレーションにおいて断熱材を設置した場合の電界分布は顕著に変化し、温度分布の不均一性が低下することが明らかとなった。シミュレーションによる温度分布を基に算出したNiOへの脱硝率は、実験結果と概ね一致する傾向にあることを確認した。

論文

Mechanism of synthesis of metallic oxide powder from aqueous metallic nitrate solution by microwave denitration method

福井 国博*; 井川 友介*; 有満 直樹*; 鈴木 政浩; 瀬川 智臣; 藤井 寛一*; 山本 徹也*; 吉田 英人*

Chemical Engineering Journal, 211-212, p.1 - 8, 2012/11

 被引用回数:13 パーセンタイル:41.13(Engineering, Environmental)

核燃料サイクルにおいて使用済み核燃料を硝酸で溶解し、マイクロ波加熱脱硝法により混合酸化物(MOX)原料粉末に転換している。マイクロ波加熱脱硝特性の異なる複数の硝酸金属溶液からの金属酸化物粉末の生成プロセスについて明らかにするために、硝酸ニッケル水溶液と硝酸銅水溶液を用いたマイクロ波加熱脱硝特性の研究及び数値シミュレーションによる温度分布の解析を行った。マイクロ波加熱脱硝法により、硝酸銅水溶液から酸化銅を容易に得ることができる一方、硝酸ニッケル水溶液は270$$^{circ}$$C以上に加熱することができなかった。マイクロ波加熱による脱硝反応過程は、外部加熱によるものと同じ過程をとることが確認でき、マイクロ波加熱により脱硝を行う上では、中間生成物と酸化物のマイクロ波吸収性だけでなく、中間生成物から酸化物に転換する温度が重要であることが示された。また、シミュレーションにより、反応容器内において中心部で最高温度となる半径方向に不均一な温度分布を形成することが明らかとなり、中心部から酸化物の生成が進行すると考えられる。

論文

Response to comment on "Grain Boundary Decohesion by Impurity Segregation in a Nickel-Sulfur System"

山口 正剛; 志賀 基之; 蕪木 英雄

Science, 309(5741), P. 1677d, 2005/09

本報は著者らがScience vol.307(2005年)に投稿した論文に対し、「Ni粒界中の硫黄原子の偏析エネルギーは、平均値ではなく各原子ごとの増加分のエネルギーとするべき」、とのコメントがGengらによって寄せられたものの反論である。Gengらは著者らの論文を参考に同じ計算を行い、増加分のエネルギーをとれば、粒界結合力が1/10にまで低下する偏析(GB0 4/4, GB2 4/4)は実現する確率が1%程度になってしまい生じ得ないという。しかしながら、Gengらは硫黄原子が偏析していく順番には幾通りもあるということを見落としている。著者らの再計算によれば、ある順番においては増加分のエネルギーを使っても最低50%は偏析することがわかった。そのうえ、偏析の順番は数多くあるのですべてを調べ尽くすことは現在のところ困難であり、もっと偏析しやすくなる可能性もある。しかし、いずれにせよ単純なMcLeanモデルを使う限り偏析濃度の予測は定量的とはいい難いので、Gengらの主張はあまり意味がない。また、Gengらは別の原子配置の偏析(GB1 4/4, GB2 4/4)こそが起こり得ると主張しているが、著者らの再計算ではそうはならないので、Gengらの計算ミスではないかと思われる。さらにGengらは、脆化はS-S間反発に起因するのではなく、Ni-Sの結合方向の変化に起因するという新説を提案しているが、その根拠(電子密度図や粒界構造図)を示していないうえに、これも間違った計算に基づいて提案していると思われる。

論文

X線レーザー

大道 博行; 山口 直洋*; 緑川 克美*; 河内 哲哉; 森林 健悟

レーザーハンドブック第2版, p.325 - 335, 2005/04

原子の束縛準位間の反転分布に基づくX線レーザーには、いくつかの手法があるが、そのうち、過渡電子衝突励起,再結合,内殻電離法に関して紹介を行った。小型短パルスレーザーを励起源とした過渡電子衝突励起法では、ニッケル様錫イオン(12.0nm)などで利得係数30$$sim$$35cm$$^{-1}$$が得られており、利用研究が始まっている。例えば、強誘電体結晶のキュリー点近傍の相転位を軟X線レーザーで観測された。この方法により温度変化によるドメイン構造変化が明らかとなった。内殻電離法は、短波長X線レーザーに適した方法である。しかしながら、励起源として極めて高輝度のX線源が必要となるため、紫外線領域でしか発振していない。高輝度X線源の研究は理論,実験両面で盛んに行われており、それにともなって、このX線レーザーのモデル開発を進めている。例えば、10$$^{20}$$W/cm$$^{2}$$の強度のレーザーのプラズマ照射により、10$$^{13}$$W/cm$$^{2}$$の輝度のラーマX線の発生を見積もり、このラーマX線のマグネシウム蒸気(密度10$$^{17}$$cm$$^{-3}$$)への照射により利得係数10cm$$^{-1}$$,波長25nmのX線レーザー発振を予測した。

論文

Grain boundary decohesion by impurity segregation in a nickel-sulfur system

山口 正剛; 志賀 基之; 蕪木 英雄

Science, 307(5708), p.393 - 397, 2005/01

 被引用回数:281 パーセンタイル:98.64(Multidisciplinary Sciences)

硫黄が引き起こすニッケル粒界脆化のメカニズム、すなわち、なぜどのようにして硫黄はニッケルの粒界結合力を弱めるのか、ある臨界硫黄濃度を超えるとそれが発生するのはなぜか、については長い間謎に包まれていた。われわれは第一原理計算から次のような脆化メカニズムを明らかにした。まず、高密度に偏析して互いに隣り合うまでになった硫黄原子間に、硫黄原子の電子雲の重なりから生じる短距離反発力が働き、それによって大きな粒界膨張が生じる。そして、その膨張が粒界の引っ張り強度を1/10にまで劇的に低下させる、というものである。この粒界の強度低下が直接脆化を引き起こしていると考えられる。なぜなら、計算における粒界強度低下の臨界濃度と実験から算出された脆化の臨界濃度が一致したからである。

論文

Influence of humic substances on the $$^{63}$$Ni migration through crushed rock media

田中 忠夫; 坂本 義昭; 向井 雅之; 前田 敏克; 中山 真一

Radiochimica Acta, 92(9-11), p.725 - 729, 2004/12

 被引用回数:1 パーセンタイル:10.03(Chemistry, Inorganic & Nuclear)

国際腐植物質学会から提供されているNordicフミン酸及びフルボ酸を0$$sim$$30mg/l共存させた条件下で、粉砕した花崗岩及び凝灰岩を充てんしたカラム中における$$^{63}$$Niの移行実験を実施した。いずれのケースでもカラムを透過するNiの量は、腐植物質濃度が高くなるに従って増加した。カラムを透過するNiの割合は注入液中で腐植物質錯体を形成しているNiの割合に対応しており、カラムに注入した腐植物質錯体がそのまま流出したことを示唆する結果を得た。カラムを透過するNiの移行は、水溶液中におけるNiと腐植物質の錯形成と解離の速度を考慮した移行モデルを適用することによって説明できた。

論文

Orbital ordering, new phases, and stripe formation in doped layered nickelates

堀田 貴嗣; Dagotto, E.*

Physical Review Letters, 92(22), p.227201_1 - 227201_4, 2004/06

 被引用回数:40 パーセンタイル:80.89(Physics, Multidisciplinary)

層状ニッケル酸化物の基底状態の性質を、格子歪みと強く結合した軌道縮退ハバード模型に基づいて、数値的手法を用いて研究した。まず、ドープしていない極限$$x$$=0において、スピン$$S$$=1から成るネール状態が現われることを示した。次に、$$x$$=1/2の場合、フント結合を大きくしていくと、CE-あるいはE-タイプと呼ばれる反強磁性状態が現われることを明らかにした。このとき、系は市松模様の電荷整列状態となるが、($$3x^2$$$$-$$$$r^2$$/$$3y^2$$$$-$$$$r^2$$)-タイプの軌道秩序も同時に現われることが理論的に予言される。さらに、$$x$$=1/3の場合、クーロン相互作用がスピンストライプを安定化させ、電子格子相互作用が電荷ストライプを生じさせることを見いだし、両方の相互作用が重要であることを明らかにした。

論文

Tritium permeation study through tungsten and nickel using pure tritium ion beam

中村 博文; 洲 亘; 林 巧; 西 正孝

Journal of Nuclear Materials, 313-316(1-3), p.679 - 684, 2003/03

 被引用回数:17 パーセンタイル:72.74(Materials Science, Multidisciplinary)

核融合炉においては構成材料からのトリチウムの透過評価が安全確保のうえで重要である。このためプラズマ対向材料であるタングステンと代表的材料である鉄及びニッケルについて純トリチウムのイオン注入透過挙動に関する実験的研究を行った。また、全く同一の装置・条件下で重水素のイオン注入透過挙動の測定を行い、同位体効果の調査を行った。定常透過量に関しては、トリチウムと重水素で顕著な差は無くほぼ同様であるとの結果を得た。過渡挙動の解析からは、タングステン及びニッケル中のトリチウムの拡散係数が700Kの測定温度範囲内において重水素の係数より数%から数十%大きいという結果を得た。また、拡散の活性化エネルギーについては、トリチウムに関し、ニッケルでは重水素より5kJ/mol程度小さく、タングステンでは逆に5kJ/mol程度大きい値を得た。これらの過渡挙動解析から得た結果は、拡散係数が質量の1/2乗に逆比例し活性化エネルギーは等しいとする古典拡散理論を単純には適用できないことを示すものである。

論文

Spatial coherence measurement of the 13.9nm Ni-like Ag soft X-ray laser pumped by a 1.5ps, 20J laser

Tang, H.; 大道 博行; 岸本 牧; 助川 鋼太*; Tai, R.; Mesesson, S.*; 田中 桃子; Lu, P.; 河内 哲哉; 永島 圭介; et al.

Japanese Journal of Applied Physics, 42(2A), p.443 - 448, 2003/02

 被引用回数:14 パーセンタイル:50.38(Physics, Applied)

本論文では、過渡衝突励起方式のニッケル様Ag X線レーザーの空間コヒーレンスを報告する。X線レーザー励起のために、波長1.053$$mu$$mの1psレーザーパルスが銀のターゲットを照射すると、波長13.9nmニッケル様Ag軟X射線レーザーが発生する。X線レーザービームが、銀ターゲットから距離1mに取り付けたスリット-アレイに伝播すると、出力のX線回折パターンが、X線CCDに記録される。この回折パターンに基づく、ターゲットから距離1mの位置における、X線レーザーの空間コヒーレンスが計算された。このX線ビームのコヒーレンス分布特性も評価された。

論文

Structure, magnetism and transport of La$$_{2}$$NiRuO$$_{6}$$

吉井 賢資; 阿部 英樹*; 水牧 仁一朗*; 谷田 肇*; 河村 直己*

Journal of Alloys and Compounds, 348(1-2), p.236 - 240, 2003/01

 被引用回数:15 パーセンタイル:63.77(Chemistry, Physical)

ニッケル-ルテニウム酸化物La$$_{2}$$NiRuO$$_{6}$$の構造・磁性・電気伝導について調べた。過去の文献では、本物質の結晶構造は単斜晶P21/nと斜方晶Pnmaの2つの異なった構造が報告されている。本研究でのリートベルト解析は、結晶構造はRu$$^{4+}$$イオンとNi$$^{2+}$$イオンが整列配置した単斜晶P21/nを支持した。結晶の対称性は低いが、RuO$$_{6}$$及びNiO$$_{6}$$八面体におけるO-Ru-O及びO-Ni-O角度はいずれもほぼ90度であり、理想的な八面体構造に近い。このことは放射光吸収分光からも示唆された。したがって、結晶構造の低対称性はNi-O-Ru角度が150度と小さいことに起因すると考えられる。電気抵抗測定からは、本物質は常温以下で絶縁体的であり、Ni3d軌道のバンド幅が狭いことを反映していると考えられる。直流磁化及び交流帯磁率測定からは20Kに反強磁性的な磁気転移が観測された。

論文

Study on the sputter-cleaning processes of Ni by means of Kelvin probe

Luo, G.-N.*; 山口 憲司; 寺井 隆幸*; 山脇 道夫*

Surface Science, 505, p.14 - 24, 2002/05

 被引用回数:3 パーセンタイル:20.6(Chemistry, Physical)

ケルビンプローブを用いて低エネルギーイオン照射による材料の表面特性変化を調べるための新しい装置を開発した。空間電荷によるプローブへの深刻な影響が明らかとなったため、模擬試験により、原因究明を行い、対策を施した。その結果、空間電荷による影響を著しく抑制することができた。初期のNiへのHe$$^{+}$$イオン照射実験によれば、低フルエンス時に仕事関数は減少するものの、その後フルエンスの増加とともに増加に転じ、最終的に一定となることがわかった。この挙動は2層表面モデルにより説明することができた。すなわち、まず最表面に弱く結合している吸着層が照射によって取り除かれるため仕事関数は減少するが、その後nativeな酸化物が徐々にスパッタされることで仕事関数はNiの値に近づくべく増加する。スパッタと再吸着が均衡することで最終的に定常状態に到達する。このことは、非照射下での吸着/脱離実験によっても確認できた。

100 件中 1件目~20件目を表示